中国製万年筆について <PENBBS編その2>
2022-03-18


それでは中国製万年筆「PENBBS」の3モデルについてまとめて紹介していきたいと思います。
が、今日は一番気になる「インク吸入方式」から見ていきましょう。
もう一度外観を眺めると・・・
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中央の<モデル355>はアクリルボディ・琥珀色なので内部構造が見えませんが、実はこの3本、共通点としては胴軸内インクタンク方式、つまりカートリッジやコンバーターは使わず胴軸内にインクを溜める方法で、そこにインクを吸入する方式がそれぞれ異なるのです。
写真にその方式を記入しました。

<モデル268>  「プランジャーフィラー式」
<モデル355>  「新ピストンフィラー式」
<モデル494>  「ピストンフィラー式」

先ず、一番分かりやすい、というかよく見かけるインク吸入方法となっているのは右側の<モデル494>です。

これは「ピストンフィラー式」と言われるもので、中に回転式のピストンがあるタイプです。
下図のように

〓尻軸を回しピストンが
〓下がりきったところで
〓元に回し戻すとピストンが上昇しインクを吸い上げる

といった方式です。
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コンバーターでも一般的に採用されていると同じ機構が万年筆本体に組み込まれている方式で、操作が簡単ですね。
この方式はドイツのペリカンが始めた方式で、高級ラインに多く採用されており、インク容量が多く、またインクのボタオチに対しもっとも信頼性が高いようです。
これまで紹介した手持ちの万年筆のうち
 ・MontBlanc Meisterstuck 149
 ・LAMY2000
 ・Plikan Souveran M600
 ・Plikan Classic M205
 ・TWSBI Diamond 580
もこの方式です。

次に、左の<モデル268>です。
これは初めて経験する「プランジャーフィラー式」という方式ですが、スケルトン・デモンストレータータイプなので胴軸の中に先端にピストンが付いた金属棒が差し込まれているのが見えるかと思います。
これが特徴的で、この「プランジャーフィラー式」の吸引動作を簡単に示したのが下図になりまます。
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〓尻軸のネジを回してピストンを引き上げ
〓そのピストンを押下げることでタンク(胴軸)内部を負圧にして
〓中のシールが開放されたときにその負圧によりインクを吸い上げる

という方式です。
もちろん尻軸のピストン軸のシールがきっちり利いていなければいけません。

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